英語の文法|「〜になる」become、be、get、come、goの使い分け

 

「~になる」を表す「become」「be」「get」「come」「go」

この日本語を英語にしてみてください! 

「私は(ドラゴン桜の)桜木先生みたいな先生になりたい。」 

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【正解】I want to be a good teacher like Mr. Sakuragi.

【不正解】I want to become a doctor like Mr. Sakuragi.

それでは、使い分けについて、説明していきます。

 

万能ワード「become」とは

「~になる」の代表は、やっぱりbecomeですね。

コアイメージとしては、「少し時間をかけて~になる」という感じです。

「become」の後には、名詞、形容詞、過去分詞が来ます。

 

【例文】 

1.He became a doctor.
 彼は、医者になった (become + 名詞)
2.He became famous.

 彼は、有名になった(become + 形容詞)

3.I became interested in online games.
 私は、オンラインゲームに興味を持つようになった(become + 過去分詞)

 

このように「become」は便利な単語ですが、注意しておかないといけない大事なポイントがあります。それは 以下の2点です。 よく覚えておいてください。

【ポイント】

  • 「become」の後に、不定詞(to do)をとらない。
  • 「become」は、通常、将来のことを表すときには使いません。

その理由は、「A become B」はAからBへの劇的変化を前提としていて、将来何をしたいのかの質問や未来志向の不定詞には become は不向きだからです。

 

なので、子どもに「大きくなったら何になりたいの?」と聞くときは、「What do you want to become when you grow up?」とは言わないんです。 では、何を使うかと言うと、「be」を使って表します。

 

将来「~になる」は「be」

将来のことを訪ねている文です。 ですから、以下のようになります。

【例文】

What do you want to be when you grow up?
答え方は以下のようになります。

I will be a professional soccer player.
プロサッカー選手になる!

 

あるべき状態「〜になる」のが「come」

become」の項目で「becomeの後に不定詞はとらない」と説明しました。 では、どんな動詞を使うのかというと、「come」「get」「grow」「learn」などいろいろあります。 まず「come」から確認していきましょう。

 

「come」は、物事があるべき方向や、前向きに進んでいるときに使います。 「come」の後ろには、不定詞の他に、形容詞も使えますが、基本的に前向きなイメージで使います。なお、「~になる」という意味で「come」を使う場合、後に続くのは不定詞(to do)、形容詞のみです。名詞や過去分詞は取りません。

 

【例文】

1.I have come to be able to speak English.

 私は、英語がしゃべれるようになりました(come to be)

2.When you wish upon a star, your dreams come true.

 星に願えば、あなたの夢は現実になる

 

「come」の反対語「go」

「come」のイメージとは反対に、状況が悪い状態「になる」場合は何を使えばいいのでしょうか? それは、好ましくない状況になっていくときは「go」です。 私たち日本人の感覚とは違っていて、 英語では、「go」はある話題の中心から去っていくイメージです。 ですから、自分の思惑や望みから、状況がどんどん遠ざかっていくイメージになります。

「come(~になる)」の後ろには、不定詞(to do)と形容詞を置くことができると言いましたが、「go」の後に続けられるのは、「形容詞」のみで、「不定詞」は不可です。 もし「go」の後に不定詞(to do)が来ると、「go」を「~へ行く」という意味で解釈され、勘違いさせてしまうからでしょう。

 

【例文】

1.I’m going gray.

 白髪になってきている

 

日常会話で頻出の「get」

「get」は、「become」と同じく「~になる」でよく使われます。ですから、「become」と「get」の使い分けは非常に大切ですので、 しっかり覚えてください。

 

【ポイント】「become」と「get」の違い 

  • 「become」の後は、【名詞、形容詞、過去分詞】で、不定詞(to do)はダメ。
  • 「get」の後に続くのは、【不定詞(to do)、形容詞、過去分詞】で、名詞はダメ。

使い分けができそうですね。 問題は、後に形容詞と過去分詞が続く場合についてです。

これについても、単語のイメージから使い分けができます。

まず、「become」のイメージとしては「だんだんと、時間をかけてなる」。

それに対し「get」のイメージは、「あまり時間をかけずになる」。

また、「become」は、状態がその後変わらず、長く続く場合に使われ、

そして「get」は、その後に状況はまだまだ変わっていく場合に使われます。

 

【例文】

1.He got angry.

 彼は怒った。しかし、ずっと怒っていない。

 

実は、「どちらにも、あてはまらない?」という場面もあります。また、一番多いのは、どっちでもよいという場面です。 だたし、基本的な概念はきちんと覚えておきましょう。

また、「get」は日常会話で多く使われ、「become」は書き言葉でよく使われます。フォーマルな文書では、「become」を使った方がよいです。 これで、「become」と「get」の基本的な使い分けの話は終わりですが、実は、もう一つ、やっかいな問題があります。

 

先ほど、「~なる」という文脈で使う場合、「get」の後には、名詞は来ないと書きましたね。 理由は、「get」の後に名詞を続けると、「~をもらう」とか「~を手に入れる」という使われ方と、混同しやすいからです。

しかし、日常会話の中では、「get+名詞(~になる)」は普通に使ってる地域もあります。 辞書でも「名詞も可」と書かれているものもあります。 これは、「基本は×だけど、使っている人もいる」ぐらいの認識をしていればいいです。

まとめ

「~になる」に当たる英単語は他にもありますが、基本的に、「become」「be」「get」「come」を押さえておけば、自分の言いたい事を最低限伝える分には事足りるでしょう。 もう一度、確認してして、会話で使ってみましょう。

  • 「become」の後ろに、名詞、形容詞、過去分詞が使える

  一般的に、ある身分になる、ある状態になるという意味で広く使われる。ある程度時間をかけ、その状態に変化していくイメージ。未来の事(将来~になる)をいうときには通常beを使う。

  • 「get」の後ろに、形容詞、不定詞(to do)は○、名詞は基本的には使えない

  日常会話でよく使われる。フォーマルではない。変化に時間がかからず、またその状態も一時的なイメージ。

  • 「come」の後ろに、形容詞、不定詞(to do)が使える

   状態が、あるべき状態や、好ましい状態に変化していく時に使われる。

  • 「go」の後ろに、形容詞が使える

  状態が、好ましくない方へ変化していく時に使われる。